——「リトルバスターズ!」アニメ化の感想はいかがですか?
神奈 ゲームの時は別録り(声優がひとりずつ収録する)なので、自分の中でちょっとわからない部分のピースがあったりしたんですけど、こうしてアニメになって、台本読んで、アフレコでみんなと芝居を作っていくと、やっと全部のピースが埋まって、ひとつの絵になってきたなと思っています。僕にとって、「リトルバスターズ!」というのは非常に不思議な作品なんです。めちゃくちゃなことをやってて、支離滅裂なことを言ってるのかなと思いきや、全部のピースがはまると作品全体に至極真っ当なメッセージがあるんです。それは現代人が忘れてかけてしまったような部分にまでしっかりと刺さってくるようなものでもあります。そんなメッセージがみなさんにお届けできるような、いい作品になっていけばいいなというのが、まだアニメが始まったばかりの段階での感想ですね。——演じられているキャラクターについての印象は?
神奈 「リトルバスターズ!」のキャラクターは非常にバランスがいいんですよね。ちゃんと担当が分かれていて。恭介が取りまとめ役でお兄ちゃん、時にはお父さんのような存在だったりもするんですが、真人は逆にいたずらっ子だったり、お馬鹿さんだったりする問題児というポジションです。こういう風に言っちゃいけないとは思いますが、「ボケ担当」というところですよね。でもよく見ていると、物事を深く考えない、真人のいい意味での馬鹿さ加減が、リトルバスターズの中での「緩衝材」のような役割になっているんです。本人はあまり意識していないでしょうけど、とっても優しいところもあったりするし、何より純粋に生きてる感じがします。このまま自由な形で生きていくというのは、本来とてもうらやましいことだと思うんですよ。僕が見ていても真人のように自由に生きられたら楽しいだろうなというのがあって。そういう真人の自由さを遺憾なく発揮できるように、自分も馬鹿になって演じているつもりです。——ファンのみなさんにメッセージを。
神奈 ゲームを録ってる時には、まさかアニメになるとは思ってませんでした。それが何年も時を経てアニメになるということは、いかにみなさんに愛されてきた作品なのかということがよくわかります。その愛されてきた作品をテレビの画面を通じてみなさんの元にお届けできるわけですから、これは僕たちもがんばるというより楽しみたいと思っています。スタッフ一人ひとりもこの作品を愛して、楽しみながら作ってると思います。みなさんもどうぞ「リトルバスターズ!」をTVでご覧になって、お腹の底から笑ったり、考えたり、泣いてみたりしてくださったら、大変うれしいです。どうかよろしくお願いいたします。